1月禁酒・ドライジャニュアリーとは？アルコールなしのリセット月間

ドライジャニュアリーとは、1月に1ヶ月間の禁酒を行うことです。

アルコールを断つことで体によい効果をもたらすため、お酒との付き合い方を見つめなおすきっかけになるでしょう。

本記事では、ドライジャニュアリーに関する下記の内容について解説します。

「ドライジャニュアリーについて詳しく知りたい」「ドライジャニュアリーをやってみたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

「ドライジャニュアリー」とは1月に1ヶ月の禁酒を行うこと

ドライジャニュアリー（Dry January）とは、年のはじめである1月に「1ヶ月間の禁酒」をして、心身のリセットを行うことです。

12月は、クリスマスや年末のイベントで飲酒する機会が多い月ですよね。

ドライジャニュアリーは翌月である1月（ジャニュアリー）に体内のお酒を乾かして（ドライ）健康的に過ごし、体をリセットしようというキャンペーンです。

ドライジャニュアリーのムーブメントについて、下記の3つをくわしく紹介します。

ドライジャニュアリーはイギリス発祥のイベント

ドライジャニュアリーは、2013年にイギリスで始まりました。

発案者はエミリー・ロビンソンというイギリス人女性で、彼女はハーフマラソンに参加する際、トレーニングのために1月に1ヶ月だけ禁酒しました。

ひと月の断酒のおかげでエミリーは体重が落ち、よく眠れるようになり、ハーフマラソンの完走に成功したといいます。

禁酒の体験をきっかけに、エミリーは断酒の素晴らしさを広く周知させ、アルコール被害の軽減を目指すチャリティー活動に参加しました。

2013年に開催した1回目のドライジャニュアリーは4,000 人の参加でしたが、年々参加者は増え、2022 年には 130,000 人を超える人々が参加しました。

ドライジャニュアリーは欧米のトレンドに

ドライジャニュアリーは、欧米のトレンドになりつつあります。

ドライジャニュアリーを支援する慈善団体『Alcohol Change UK』が、2022年12月に行った調査によると、「イギリスの約880万人が、2023年1月に1ヶ月間の禁酒を計画している」という結果が出ました。

さらに、ドライジャニュアリーに関する2023年のアメリカの調査によると、調査対象2935人の飲酒者のうち、4割以上がチャレンジしようと考えているようです。

ドライジャニュアリーはヨーロッパ・アメリカを中心に支持されており、今では大規模なイベントが各地で開催されるまでに成長しています。

パルコのドライジャニュアリーイベント

イギリスやアメリカで流行になりつつある「ドライジャニュアリー」は、日本でもブームの兆しがあります。

株式会社パルコでは、昨年に引き続き「PARCO Dry January 2023」と題したイベントを2023年1月6日(金)〜1月31日（火）の期間に開催しています。

「PARCO Dry January 2023」には老舗酒造メーカーやノンアル・ロ―アルクラフトビール専門醸造所などが参加しているので、国内外のさまざまなノンアルコール・ ローアルコールドリンクが楽しめるでしょう。

お酒をやめたミュージシャンの曽我部恵一さん・小説家の桜井鈴茂さんのトークイベントもあり、充実した内容のドライジャニュアリーイベントです。

「ドライジャニュアリー」のメリット5つ

世界的なブームになりつつあるドライジャニュアリーは、実行することでどのような効果が得られるのでしょうか。

本章では、ドライジャニュアリーの下記5つのメリットについて解説します。

体や肌の不調に悩まされている人は、ぜひドライジャニュアリーに挑戦してみてください。

睡眠改善

ドライジャニュアリーを実行すれば、睡眠の質の低下を防げるため、しっかりと眠れるようになります。

横浜市健康福祉局の『よこはま企業健康マガジン第56号』によると、飲酒は下記のような睡眠への悪影響があります。

さらに、厚生労働省のまとめた「アルコールの作用」に関するデータによると、就床1時間前に飲んだ寝酒は催眠作用があるものの、覚醒作用により夜中に目覚めやすくなることがわかっています。

「よく眠れない」「寝てもすぐに目が覚めてしまう」という人は、ドライジャニュアリーを実践してみましょう。

病気のリスク低下

1ヶ月間の禁酒で、病気のリスクを軽減できる可能性があります。

厚生労働省の「アルコールに関するデータ」によると、お酒の飲みすぎによって引き起こされる生活習慣病には下記のようなものがあります。

上記のような生活習慣病のリスクは、禁酒することで下がりやすいといわれており、なかでも注目したいのは肝障害のリスク軽減です。

ドライジャニュアリーをすれば、飲酒による肝臓の負担も少なくなるので、肝臓の役目である「アルコール分解」と「疲労物質の分解」の機能が整うでしょう。

肌質改善

ドライジャニュアリーは、肌質の改善にも効果的です。

アルコールを摂取すると、アルコール分解のために大量の水分とビタミンB群が消費され、脱水による肌の乾燥を招き、シワなどの肌悩みの原因になり得ます。

また、アルコール分解過程で生じるアセトアルデヒドは、老化物質である「AGE」の生成を促進します。

AGEとは細胞や臓器を炎症させて老化を促進する物質で、AGE研究協会ではAGEが蓄積することで「シミやくすみなどの原因になり得る」と公表しています。

上記の点から、ドライジャニュアリーは肌質の改善にも期待できると伺えます。

ダイエット効果

ドライジャニュアリーは体重の減少が期待できます。

お酒は食欲を増進させやすく、塩分の高いおつまみは体重増加だけでなく、むくみの原因にもなり得ます。

また、ビールや日本酒などは糖質が高いため、血糖値を上昇させ中性脂肪を増やす可能性があります。

むくみや体重増加が気になる人は、ドライジャニュアリーで体をすっきりさせてみてはいかがでしょうか。

生活費の節約

ドライジャニュアリーの間は、お酒の購入費用を節約できます。

たとえば、毎日500mlのビール（約300円）を1本飲んだ場合、ドライジャニュアリーの期間31日間で約9,300円のコストが浮きます。

外食時に注文するお酒の費用もかからないので、飲酒している期間に比べると外食費も安くなるでしょう。

浮いたお金は趣味や被服代、美容代などに充てられるので、経済的な面から見てもドライジャニュアリーはおすすめです。

「ドライジャニュアリー」を成功させる5つのポイント

「1ヶ月禁酒する」と決めたものの、最後までやり遂げられるか不安な方もいるのではないでしょうか。

本章では、ドライジャニュアリーを成功させる5つのポイントについて解説します。

ムリなく楽しくドライジャニュアリーを実践できるよう、5つのポイントを取り入れてみてください。

ノンアルコール飲料に置き換える

「食事中にビールがないと物足りない」

「仕事が終わった後にビールが飲めないのは寂しい」

という方は、ノンアルコールビールを試してみてはいかがでしょうか。

本記事では、ドライジャニュアリーにおすすめのノンアルコールビールを紹介しますので、参考にしてください。

おすすめのノンアルコールビール>>

ノンアルコールビール以外にも、カクテルやチューハイ、梅酒やワインなどのノンアルコール飲料もあります。

上記のようなノンアルコール飲料を活用して、ドライジャニュアリーを実践してみてはいかがでしょうか？

お酒を視界に入れない

お酒を目にすると、飲みたいという欲求が大きくなります。

ドライジャニュアリーに入る前にお酒のストックをなくして、お酒を視界に入れないようにしましょう。

スーパーやコンビニに行った際、不必要にお酒売り場に立ち寄らないことも大切です。

趣味に没頭したり軽い運動をしたりして、お酒から意識が離れる時間を多くもつことも効果的です。

ドライジャニュアリーにチャレンジする仲間を見つける

身近な人を誘ってドライジャニュアリーに挑戦すれば、仲間と励まし合って実践できます。

一緒にチャレンジする仲間がいれば失敗しにくく、楽しみながら禁酒できるでしょう。

SNSで仲間を見つけるのもいいですね。

Twitterやインスタグラムで「ドライジャニュアリー」と検索すれば、挑戦中の人が見つかります。

今日から平日。今年もドライジャニュアリーやるよ！（1月中禁酒😭）

— Sienna (@verona_pro_sec) January 3, 2022

お互いコメントし、励まし合ってチャレンジしてみましょう。

禁酒アプリを使う

禁酒アプリは、ドライジャニュアリーの助けになります。

無料でインストールできるおすすめの禁酒アプリを3つ紹介します。

アプリ名	どのようなアプリ？	おすすめの人
DWA：飲酒カウンター （iOS／Android）	飲酒しない期間をタイマーで測ってくれるアプリ	「禁酒した日数をカウントできればいい」というシンプルな機能を好む人
休肝日記録 （iOS）	休肝日と飲酒日をカレンダーに記録するアプリ	「シンプルかつ、かわいいものが好き」という人
飲酒カレンダー！ （iOS／Android）	休肝日と飲酒日を記録できるアプリ	「ドライジャニュアリー以降も、禁酒・節酒を継続したい」という人

アプリに禁酒日を記録していけば、成果が見えやすくモチベーションアップにつながります。

ぜひ活用してみてくださいね。

周りに宣言する

ドライジャニュアリーを周囲に宣言すれば、より実践しやすくなるでしょう。

1月は、新年会などお酒を飲む機会の多い時期です。

ドライジャニュアリーの実行中であることを周りの人に宣言しておけば、お酒をすすめられることもありません。

家族など身近な人に宣言して協力してもらい、お酒を飲む機会をなくす・少なくするのが効果的です。

おすすめのノンアルコールビール

ビールが好きで毎日習慣で飲んでいる人は、ドライジャニュアリーを実践するのが難しいかもしれません。

そのようなときに助けになるのが、ノンアルコールビールです。

ドライジャニュアリー期間におすすめの、「アルコール0.0％」「料理に合わせやすい」ノンアルコールビールは、下記の3つです。

味わいや、おすすめポイントを紹介します。

ドライゼロ/アサヒビール

アサヒビールのドライゼロは、すっきりした味わいで食事に合わせやすいノンアルコールビールです。

日本のノンアルコールビールの市場では売上No.1（※）を獲得するほど多くの人に好まれる味で、スーパーやコンビニで手軽に購入できます。

「ノンアルコールビールを試してみたい」「日常的に飲むので入手しやすいものがいい」という人におすすめです。

※インテージSRI+ノンアルコールビールテイスト飲料市場　2016年1月～2021年12月
累計販売金額　7業態計（SM・CVS・酒DS・一般酒店・業務用酒店・DRUG・ホームセンター）

国	日本
アルコール度数	0.0%
原材料	食物繊維、大豆ペプチド、ホップ、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤、甘味料
カロリー	0kcal （100mlあたり）
炭水化物	0.4～1.4g （100mlあたり）

Lust For Life DDH IPA/Brulo Beer

スコットランドの Brulo Beer醸造所が造るノンアルコールビールです。

苦味の効いた本格的なIPAの味わいながら、酸味が低いのですっきりと飲みやすく、グレープフルーツなどの柑橘系のアロマも楽しめます。

ビールのこだわりが強い人、IPAの味わいが好きな人におすすめです。

国	スコットランド
スタイル	IPA
アルコール度数	0.0%
原材料	水、大麦麦芽、酵母、ホップ
カロリー	33kcal（100mlあたり）
炭水化物	7.9g（100mlあたり）

TRADITIONAL PALE ALE/Nirvana Brewery

イギリスのNirvana Breweryが醸造する「TRADITIONAL PALE ALE」は、伝統的なペールエールをノンアルコールビールとして現代風にアレンジした1本です。

モルトやホップの味わいがしっかり感じられるので、飲みごたえや麦の香ばしさを求める人におすすめです。

国	イギリス
スタイル	ペールエール （Pale Ale）
アルコール度数	0.0%
原材料	水、大麦麦芽、ホップ、麦芽エキス、天然香料
カロリー	15kcal（100mlあたり）
炭水化物	3.7g（100mlあたり）

まとめ：「ドライジャニュアリー」で体をリセットしよう

睡眠の質の改善や病気リスクの低下など、ドライジャニュアリーにはうれしい効果が多くあります。

興味のある方は、気軽な気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

挑戦している間「どうしてもお酒を我慢できない」と感じても、最近はノンアルコールドリンクが充実しているので、代わりになるドリンクがきっと見つかるでしょう。

以下の記事でおすすめのノンアルコールビール・ローアルコールビールも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。